太陽光発電導入を検討するにあたり、どのくらいの予算でシステムを設置できるかとても気になるところだと思います。ここでは、現在のシステムの価格と相場について説明していきます。
1.2015年2月のシステム価格の相場
1kWあたり30万円~40万円(一般家庭の平均4kW=約120万円~160万円)
太陽光発電システムが普及し始めた20年前頃の価格は1kWあたり約370万円でしたが、1994年から国の補助金制度が始まり、一気に価格は1kWあたり約200万円へ低下しました。当時の補助金の額は1kWあたり90万円でしたが、それをもらっても一般の世帯にはぜいたく品であり、システム導入は簡単には難しい状態でした。2005年ごろまではどんどん低価格化していき、一般家庭にも導入できる金額まで下がってきましたが、2006年からは徐々に値上がり傾向にあります。理由としては、国からの補助金は廃止され、自治体からのみの補助金になったことが挙げられます。また、2014年4月~は消費税が8%になったことから値上げとなっています。
2.太陽光発電の主要メーカーの価格比較
太陽光発電システムの価格は、様々な要因でまったく変わってきます。価格の中で最も大きな割合を占めているのは「ソーラーパネル」ですが、パネルはメーカーによって単価が変わります。ここでは主要なメーカーの代表製品の価格を比較してみましょう
- (1)ソーラーフロンティア「SF170-S」:27.6万円/kW
- 実発電量の多さ、キロワット当たりの価格の安さが売り。発電効率や性能も年々上がる中での低価格化も実現しており、人気も上がっています。
- (2)東芝「SPR-250NE-WHT-J」:31.7万円/kW
- 世界最高変換効率であり、低価格化に力を入れている。高効率の製品を検討しているならおすすめのメーカーです。最近は廉価版の製品の販売を始めており、とても安価な製品となっているので広い層に人気があります。
- (3)パナソニック「HIT244α」:31.6万円/kW
- HITシリーズは高性能で大人気です。製造拠点を海外に移したことで、さらなる低価格化を実現しています。
- (4)シャープ「NB-245AB」;34.1万円/kW
- パネルラインアップが多いことで有名なシャープですが、サンパワー製であることを考えると同じくサンパワー製を取り扱う東芝の製品と比べ、価格メリットは低い傾向にあります。
- (5)三菱「PV-MA2250K」:29.3万円/kW
- 国産のモジュール製造にこだわっているため、安価で高効率の海外製のメーカーの人気が上がっている現在も確実に一定の顧客が集まります。
- (6)カナディアンソーラー「CS6V-225MM」:27.3万円/kW
- 拠点は中国ですが、本国であるカナダやアメリカでも人気の高いカナディアンソーラー。日本での実績もかなり長いです。耐久性に優れており、価格も安価です。国産ではないが、価格にも品質にもある程度こだわりたい方におすすめです。
- (7)京セラ「KJ200P-3CRCE」;34.4万円/kW
- 安価な多結晶パネルに特化している国産メーカーです。決して特別に安価でるというわけはありませんが、日本の家屋にあった、複雑で小さな屋根の形状に合うことが多く、一度見積りをとって試してみて損はないメーカーといえます。
- (8)トリナソーラー「TSM-205DC80.08」:26.0万円/kW
- 中国のパネルメーカーでとにかく安価です。他の安いメーカーに比べると、効率も若干ですが高めのようです。安さを優先させたいのであればおすすめです。
ここではメーカーでの価格の違いについて大きく着目しましたが、パネル枚数、工事内容、地域によっても相場がかなり変わってきます。様々な要素を考慮したうえで、自宅にとってベストな太陽光発電システムを購入できるようにしましょう。