導入すればたくさんのメリットがある太陽光発電ですが、では、導入までの流れはどのようなものになるのでしょうか。メリットをより実感するには、太陽光発電についての知識を身につけることが大切です。ここでは、住宅用の太陽光発電導入までの流れについて6段階に分けて確認してみましょう。
1.設置者の計画・相談
太陽光発電の設置を検討する際、まずはどの設置業者や太陽電池メーカーにするかを決めなければなりません。そのために、ホームページや商品のカタログを見て様々な製品を見比べたり、太陽光発電のイベント・展示会等にも積極的に足を運ぶことが大切です。最近では大型ショッピングモールでも太陽光発電のブースが出ていることがあり、太陽光発電の情報を得やすくなりました。また、すでに設置している人から話を聞くことも大切です。
さらに、実際に設置する自宅の屋根についての知識も必要です。発電量には、屋根の方角や傾斜、形状などの他に、周りに日光を遮る建築物や大きな樹木などがないかも大切なポイントになってきます。
また、太陽光発電導入に伴い、オール電化住宅となる場合は、主に電力を使用する時間帯で光熱費がかなり変わってきますので、事前計画はとても大切といえます。
2.設置業者の設計・見積り・発注
計画が整ったら、決定した設置業者に、太陽光発電システムの設置が可能かどうかをまず調査してもらい、その後見積りを依頼します。見積りは日射量の予測や屋根の方位・形状・材質などを元に判断されるので、自宅の設計図面を用意しておけばスムーズに見積りが進むことでしょう。
太陽光発電のシステムは、メーカーごとに推進している特徴が違います。主な特徴には、形状・価格・変換効率、といったものがあります。ご自宅・そして設置者の希望にあったものをしっかり検討する必要があります。
その後、設置業者により配置図・見積書の提出が行われ、設置者の見積り検討確認後、設置決定、注文となります。見積りが出来上がったら、見積りの内容をしっかり確認し、本契約の前には不明な点は設置業者にきちんと問い合わせることが大切です。
この段階で、余った電力を電力会社へ売電し、不足した電力は買電できるように、電力会社との契約を行う必要があるため、電力会社への事前協議も併せて行われます。その際に、連系申請書を提出する必要があります。
3.設置工事・電気工事
いよいよ太陽光発電システムを設置するための工事が始まります。機器の設置工事と、機器の電気配線を行う電気工事が行われます。
設置するものは主に、太陽電池モジュール、パワーコンディショナ、モニター、売電用・買電用の二つの電力量計があります。
設置が完了すると、竣工検査が行われ、機器の取り扱いの説明を受けたのち、引渡となります。
4.電力会社からの電力受給契約・連系
2.で述べた、電力会社への連系申請書が受理されると、電力会社と電力受給契約を結ぶこととなります。工事完了後、設置業者の立ち会いのもと、太陽子発電システムが正常に運転されているかどうかを確認してもらいます。このことを、連系立会いと呼びます。
5.運転開始・契約の締結
ここまで終われば、いよいよ運転が開始され、自宅での発電が始まります。モニターを見れば現在どのくらい発電されているかがすぐにわかります。同時に、消費電力も知ることができます。節電を心がけ、太陽光発電システムを効率よく活用できるようにしましょう。また、契約が締結されると、各自治体へ補助金の申請を行うことができます。補助金については、自治体により異なるため、必ず調べるようにしましょう。申請後、補助金の振込が行われます。
6.設置業者からメーカーへ保証の申請・保証書の発行
設置業者がメーカーへ保証書を申請し、機器の保証書を、設置業者から受け取ります。メーカーからの保証書以外に、設置業者からの保証書が発行される場合もあります。この保証書は10年以上の長い期間有効なものです。保証期間は不具合があれば無料でメンテナンスが可能です。大切に保管しましょう。